働く人はどんな法律で守られているのか
日本では、働く人を守るためにさまざまな法律が整備されています。しかし、実際にはその全体像を知る機会はあまりありません。
「労働法」という言葉を聞いたことはあっても、どの法律がどんな役割を持っているのかを整理して理解している人は多くないと思います。
この記事では、働く人に関係する法律を大きく整理して紹介します。まずは全体像をつかんでみましょう。
働く人を守る法律の全体像
働く人に関係する法律は、大きく次のように分けることができます。
① 労働条件を守る法律
働く時間や賃金など、基本的な労働条件を定めている法律です。
主な法律
- 労働基準法
- 最低賃金法
- 労働契約法
たとえば
- 1日8時間・週40時間の原則
- 残業に関するルール
- 解雇のルール
などは、これらの法律によって定められています。働くうえでの基本ルールを定めている法律と言えるでしょう。
② 働く環境や安全を守る法律
働く場所が安全で健康的であることも重要です。
これを定めているのが労働安全衛生法です。
例えば、次のようなことが法律で定められています。
- 事業者による安全管理体制の整備
(安全管理者・衛生管理者などの選任) - 職場の危険防止措置
(機械・設備・作業方法の安全対策) - 定期健康診断などの健康管理
- 長時間労働者への医師面接指導
- ストレスチェック制度
- 作業環境測定
(有機溶剤、粉じんなど) - 化学物質や有害業務への対策
- 保護具の使用
(ヘルメット、安全帯、防護具など) - 安全衛生教育
(新入社員教育、作業教育など) - 産業医の選任
このように、労働安全衛生法は働く人の安全と健康を守るための幅広いルールを定めています。
このブログでも、特に大切に扱っていきたいテーマです。
③ 仕事中のケガや病気を補償する制度
仕事中の事故や病気に備える制度もあります。それが
労災保険(労働者災害補償保険)
です。仕事が原因で
- ケガをした
- 病気になった
- 働けなくなった
という場合に、治療費や休業補償などが支給されます。働く人の安全を守る重要な制度です。
④ 失業したときの生活を支える制度
仕事を失ったときの生活を支える制度として
雇用保険があります。
代表的なものは
- 失業給付(基本手当)
- 育児休業給付
- 教育訓練給付
などです。働く人のキャリアや生活を支える制度として機能しています。
⑤ 病気やケガに備える社会保険
仕事以外の理由で病気やケガをした場合に備える制度が
健康保険です。
例えば
- 医療費の自己負担の軽減
- 傷病手当金
- 出産手当金
などがあります。特に傷病手当金は、仕事以外の病気で働けなくなったときの生活を支える重要な制度です。
働くことは、法律だけで守れるものではない
ここまで紹介したように、働く人を守る法律や制度は数多く存在します。しかし、働くうえでの問題は、法律の条文だけで自動的に解決されるものではありません。制度やルールがあっても、それを知らなければ使うことができないからです。
だからこそ、働く人自身が制度を理解し、使いこなすための知識を持つことが大切になります。
このブログでは、それぞれの制度について今後の記事で一つずつ詳しく紹介していきます。


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